樹 「───近日発売新作ソフト【性貧譚(せいひんたん)】

 体験版を無料で配布させていただいております、どうぞ

 よろしくお願いしますっ」

泉 「ぷぐぉっ!?」

フロアに響く呼びかけに、客の一部が何事かとこちらへ

視線を向ける。

樹 「・・・よしよし、上手い具合に興味が引けたようだ」
泉 「んんっ、んんーっ・・・!?」

ビクッと震える泉に構わず、続けて客へ呼びかける。

樹 「今なら初回特典でこのようなオモチャが付いて来ます。

 どうぞご覧くださいっ」

客達の気を引くように、机の上に突き出た泉の生尻を指し

示す。

泉 「んっ、ふぐっ・・・!?」
樹 「新作ソフトの体験版です、どうぞお持ちくださいっ」

ようやく客が食いつき始め、何人かがチラホラとこっちへ

やってくる。

樹 「・・・声を出すな。あと、絶対動くなよ?」
泉 「んっ、んんっ───」

泉はカタカタ震えながら、必死に尻を突き出していた。